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【法律の豆知識】遺言書に添える「付言」。...

2026.06.02

遺言

投稿者:田口 久美子

【法律の豆知識】遺言書に添える「付言」。家族の心を守る最後の言葉

「遺言書」と聞くと、「誰にどの財産をどれくらい渡すか」という、事務的で少し冷たい書類のようなイメージを持たれるかもしれません。

確かに遺言書は、財産(権利)を整理するための公式な書類です。ですが、それだけで終わらせてしまうのは、少しもったいないことでもあります。

実は遺言書には、ご家族への感謝や分け方の「理由」を自分の言葉で書き添えられる仕組みがあります。それを、法律の言葉で「付言(ふげん)」と呼びます。

付言(ふげん)とは?

遺言書の中で、財産の分け方などの内容に続けて自由に書き添えられるメッセージのことです。法律的な強制力はありませんが、「なぜその分け方にしたのか」という理由や、ご家族への感謝、これからの人生への願いなどを、自分自身の言葉で伝えることができます。

付言の有無で、遺族の気持ちはガラリと変わります

たとえば、長年介護をしてくれた長女に、他のきょうだいより少し多めに財産を残したいと考えたとします。

遺言書に「長女に〇〇を、長男には〇〇を譲る」と結果だけが書かれていたら、長男はどう思うでしょうか。「どうして姉さんばかり多いんだ」「裏で何か言ったんじゃないか」と、不満や不信感が生まれてしまうかもしれません。

ですが、そこにたった数行の付言が添えられていたら、どうでしょう。

「長男へ。財産の割合に差をつけたことで、驚かせてしまったらごめんね。長女は私の足腰が弱くなってから、仕事を調整して毎日のように介護をしてくれました。その感謝を形にしたくて、このような分け方にしました。長男が仕事で頑張り、元気に暮らしてくれていることも、私の大きな自慢でした。2人とも、私が亡くなったあとも、仲の良いきょうだいでいてくれることが、何よりの願いです。今まで本当にありがとう」

この言葉を読んだとき、長男の心のトゲはきっと和らいでいくはずです。「そうか、母さんは姉さんの苦労をねぎらいたかったんだな」「自分のことも見てくれていたんだな」と納得でき、気持ちが整っていきます。

付言は、法律を超えて「家族の絆」を守るお守り

付言には、財産を分けるような法的な強制力はありません。ただ、「なぜそういう分け方にしたのか」という背景にある理由と感謝が伝わることで、ご家族が揉める可能性はぐっと低くなります。

遺言書は、財産を整理する書類であると同時に、大切な人への最後のメッセージを残す場所でもあります。

「家族が納得してくれる遺言書を書きたいけれど、言葉が見つからない」「想いをどうやって書き添えればいい?」そんなときは、お気軽にご相談ください。

法的に確かな遺言書の作成はもちろん、ご家族が読んだときに気持ちが伝わる付言の文面も、一緒に考えていきます。土日・夜間のご相談や、オンラインでのお話し合いも承っております。

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