【法律の豆知識】「エンディングノート」と「遺言書」、どう使い分けるのが正解?

最近、本屋さんなどで「エンディングノート」を見かけることが増えましたよね。「家族が困らないように、一冊書いておこうかな」と思って手に取る方も多いと思います。
今日は、エンディングノートの役割と、「遺言書」と組み合わせることで得られる安心についてお話しします。

エンディングノートは「家族を助けるガイドブック」
エンディングノートの最大の魅力は、ルールに縛られず自由に書けることです。たとえば、こんな内容を書き残しておくことができます。
スマホやパソコンのパスワード
医療や介護に対する希望
葬儀に呼んでほしい人やお墓の希望
預貯金や保険などの財産リスト
大切な人への感謝のメッセージ
これらはすべて、万が一のときに残されたご家族が最も知りたい情報です。エンディングノートは想いを綴る手紙であると同時に、その後の手続きを進めるための実用的なガイドブックでもあります。
では、「遺言書」は何のためにあるの?
「エンディングノートに財産も書いたし、これで十分では?」と思われるかもしれません。ただ、エンディングノートには一つ「できないこと」があります。それは、法的な効力を持たせることです。
たとえばエンディングノートに「長男に家を譲る」と書いてあっても、法律上はあくまで「お願い」にとどまります。他のご家族が反対すれば、話し合い(遺産分割協議)が必要になってしまいます。
ここで登場するのが「遺言書」です。遺言書は、「誰に、どの財産を譲るか」という権利を、法律のルールに則って確定させる力を持っています。
「ノートで整理」して「遺言書で守る」のがおすすめの組み合わせ
この2つは優劣ではなく、役割の違う組み合わせです。

まず「エンディングノート」で財産の全体像や細かな希望、想いを整理する。その上で、財産の分け方(権利)を「遺言書」として法的に確定させる。この両輪が揃うことで、ご家族の「心」と「未来」をより確かに守ることができます。
もちろん、遺言書からスタートしても大丈夫です
「ノートを全部埋めるのは大変そう…」という方は、エンディングノートを作らずに遺言書から作成することも可能です。遺言書を作るためのヒアリングを通して、自然と情報が整理されていくことも多いので、どちらからでも気軽にご相談ください。
「エンディングノートを買ってみたけど、何から書けばいいか迷っている」「ちゃんとした遺言書を作っておきたい」そんなときは、お気軽にお声がけください。遺言書の作成はもちろん、エンディングノートの整理という第一歩からもサポートしております。
